2010/08/05

1日目-1 中房登山口から第1ベンチへ


去年は故障で山に登れなかった。今年はその故障を抱えながら、縦走登山ができるかどうかを試しに、初歩的な燕-常念のコースを20数年ぶりに歩いてみることになった。


中房の登山口へと向かう車窓から大天井岳が見えるというが、一瞬のことなので大天井なのか他の山なのか分からなかった。それにしてもこの青い空!ガスが上がってこない内に燕岳まで登って四方の山を眺めたい。

中房の燕岳登山口。来る度に建物が増えていくような気がするなあ。左はトイレ、右は何かわからなかった。どんどんと登山者が現れては出発していく。
まずは右端のポストに登山届けを提出。
本日は燕山荘泊まり。登山口は標高1450mなので標高差1250m。 
では我々も登山開始、6時10分。
このコースは第3ベンチから合戦小屋までが日本アルプスの三大急登と言われているが、第1ベンチまでもかなりの急登で、ここをテンポ良く登ることができるかどうかが鍵ではないかと思う。
ほらね、すぐにジグザグの急登が始まった。
ジグザグの振れ幅がだんだんと大きくなって、少しは斜度もゆるやかになった頃、左前に岩壁が見えてくる。右の谷が明るくなってきたので右へ向かうのかと思ったら、登山道は岩壁の左へと回り込んだ。
高度を増すと木々の間から青空が見えてきた。傾斜が緩やかになると花が咲いていないか気になってくる。よそ見をしていて浮いた木の根っこに足を引っかけて転んでしまった。
いつものことなので、呆れ顔で見ている昔山男。起き上がっていると、後方を登っていた親子連れがびっくりして駆け寄ってきた。親切に私を起こそうとしてくれるのだが、こんな所で転ぶなんてカッコ悪いので、大丈夫ですからとお断りする。
左膝をかばって顔から倒れたので、左頬が腫れてしまった。
どんどんと我々を追い越していく。
回り込むようにして歩いていると人の声が聞こえてきた。第1ベンチには少し下り気味で到着、6時50分。40分かかった。『ヤマケイアルペンガイド7』は、合戦尾根は急登の連続する尾根道だが、30-40分ごとにベンチがあり、これを目安にして登るといいというので、40分で登ることができたのは、ペースとしてはまずまず。
先ほど我々を追い越して行った人たちが休憩している。歩くのは速いが休憩はゆっくり取る人たち。我々のようにゆっくり歩くが、休憩は水を飲んだりする程度にしか取らないのは例外のようだ。

この区間の花

※参考文献
「ヤマケイ アルペンガイド 北アルプス 槍・穂高連峰」(渡辺幸雄 2008年 山と渓谷社)
「山と高原地図37 槍ヶ岳・穂高岳」 (2010年 山と渓谷社)