2010/09/07

3日目-6 一ノ沢を下る1 最後の水場まで

常念頂上から1時間10分もかかって常念小屋まで下りてきた。途中で常念乗越を見下ろすと中学生が一列で下山していくのが見えた。
実は昨夜から一ノ沢には何時に下りられるかが問題になっていた。1日目・2日目とゆっくり目の計画よりも早めに到着していたので、2時着ではなく1時着に見直しても良いのではないかということになった。
ところが、常念は往復共に予定より時間がかかってしまったので、再度検討して1時半にした。
何故登山口に到着する時間を決めないといけないかというと、迎えのタクシーを乗越で予約しておかないといけないからだ。昔は常念小屋で電話を借りたが、今では携帯という文明の利器がある。しかし、谷に入ってしまうとさすがにどこの携帯も繋がらないため、乗越で掛けておく必要があった。
水を飲みながらそんな話をしていて咳き込んでしまった。すると左胸にまた痛みが走ったので、胸の痛みは筋肉痛でもなく、1日目に合戦尾根を登っていて木の根に足を引っかけて顔から倒れた時に左胸も打ち付けたために骨にヒビが入ったものと判明した。肋骨を折っていたらすぐに激痛がしたはずだが、ヒビだったので2日間歩いてもどうもなかったのだろうか。
地図はこちら
標高2460mの常念乗越から1300mの一ノ沢登山口まで5.7㎞歩くことになる。乗越は「のっこし」と読んでいたが「のりこし」だった。それぞれの地方で読み方もさまざまだ。
最後に槍ヶ岳の写真を撮す。
では出発、早々と追い越された、9時4分。
すぐに九十九に折れた道となった。樹林帯に入る前に常念を見上げる。
針葉樹の多い樹林帯に入ると悪路の急降が続く。
20分ほどで道標があった。ただの「ベンチ」で乗越から500m歩いて、標高を60m下りたらしいことがわかるのはよいが、ベンチは見当たらない。崖崩れで壊れてしまったのだろうか。
こんな大木が倒れて道をふさいでいる。これはしゃがめば良いのだが、
このように真下に下りるような落差があって、しかも丸太なので足がかけにくい。
谷に近づいてきたようだ。
道標が寄りかかるようにあった。ここまで1㎞歩き、210m下がった、9時51分。
近くに細い水の流れがあったので飲んだ。これが最後の水場なのだろうか。
谷の方でくつろいでいる人達はずっと前に我々を追い越していったグループだ。
この流れが最後の水場だろうか。
この区間の花

※参考文献
「山と高原地図37 槍ヶ岳・穂高岳」 (2010年 山と渓谷社)