2010/08/27

2日目-10 大天井岳頂上より周辺の山々

頂上からも槍ヶ岳(3180m)が見えている。燕山荘からの歩きで槍が見えなかったことがふっとんでしまった。
地図はこちら
残念ながら笠ヶ岳(2897m)は雲に隠れているが、他の山々は雲の下に見える。昨日といい今日といい飛騨山脈は雲が多いなあ。それともそのお陰で常念山脈は晴天率が高いのだろうか。
黒部五郎(2840m)、双六(2860m)、三俣蓮華(2841m)と鷲羽(2924m)の間にぼんやりと雲ノ平が見えている。
ワリモ(2888m)・水晶(2986m)・真砂(2861m)・野口五郎(2924m)・三ツ岳(2845m)。
『山が楽しくなる地形と地学』は、水晶岳が少し高く抜けているのを除くと、あとはすべて100m以内の範囲でおさまってしまいます。
北アルプスの中央部は、ほぼなだらかな平坦面になってしまいます。実は、この平坦面こそが、北アルプスが隆起する前の古い侵食平坦面の、最初の姿ではないかと考えられています。
北アルプスが隆起する前に侵食によって非常になだらかな地形になった時代があり、このときに中央部の硬い岩石の山、つまり水晶岳は侵食からとり残されて、さらに南部の槍ヶ岳や穂高岳、北部の立山と剣岳が小高い丘として残っていたという。
その山々が全部見えている。薬師も大天井の頂上からは見えるのではないかと期待していた。
ズームして行くと水晶の縦縞の向こうに山らしきものがありそうだ。薬師岳(2926m)ではないだろうか。そして右の方に見える山は北薬師かも。
もう少し北にレンズをずらせると、水晶の尾根の続きに赤牛(2864m)が現れ、その向こうに北薬師岳(2900m)と大きなカール(圏谷)の縁を痩せた尾根が巡っているのが見えた。
北側に目を移すと、立山(3015m)・剱(2999m)は雲がかかり、針ノ木(2821m)は相変わらずどっしりとした姿を見せている。
おっ、右には鹿島槍の双耳峰が現れた。
鹿島槍ヶ岳(2889m)の左奥にうっすらと見える尖った山は白馬岳(2932m)だろうか。
東の遠くに連なる山々はもう見えない。
南には常念岳(2857m)と蝶ヶ岳(2577m)。大天井と常念の間の東天井岳(2814m)と横通岳(2787m)はこれから通るが、重なっているためにここからはよくわからない。
槍・穂高と大天井の間には表銀座の大天井・西岳間の尾根。その間には梓川に合流する二ノ俣。
西岳から槍へと続く東鎌尾根も見える。2002・03年に東鎌尾根を通って槍を目指したが、今の我々には危険な登山道となってしまった。
さっきから涸沢が見えているが、ズームすると涸沢ヒュッテが確認できた。
まだ姿の見える槍を再度眺めて大天荘へと下りる、10時。
※参考文献
「山と高原地図37 槍ヶ岳・穂高岳」 (2010年 山と渓谷社)

「山が楽しくなる地形と地学」(広島三朗 1991年 山と渓谷社)