2010/08/13

1日目-9 燕山荘

お花畑に気を取られていたが、もう燕山荘のすぐ近くまで来ていた、11時9分。花を撮ったりして道草を食ったので、合戦小屋から1時間10分のところを1時間半かかってしまった。登山口からは5時間かかったことになる。
タデ科の群落の中にハクサンフウロが咲いている。
合戦尾根の地図はこちら
今年は残雪が多いらしく、こんなところにも雪があった。テント場を左へ。この先でランを見つけたが、ハクサンチドリではなくテガタチドリだった。
階段を上がっていると北アルプスの山々が見えてきた。重いリュックを下ろすのも忘れて道標に駆け寄りシャッターを押す。
槍ヶ岳(3180m)は頂上が見えない。西鎌尾根の向こうには、やっぱり頂上が雲で隠れた笠ヶ岳(2898m)、西鎌尾根の最後に樅沢岳(2754m)、西鎌尾根と笠ヶ岳から伸びた尾根が交わる双六岳(2860m)。
燕から槍への登山道「表銀座」の最後東鎌尾根は、槍から穂高へ伸びる大喰・中・南の稜線と見分けられない。そして危険で我々には無縁の北鎌尾根。西鎌尾根の途中から出た硫黄尾根の赤い山肌が目立つ。
双六岳の北には三俣蓮華岳(2841m)、三俣から西に分かれて黒部五郎岳(ほとんど雲に隠れている、2840m)、北に続く鷲羽岳(黒部川の源頭、2924m)、ワリモ岳(2841m)、赤岳(2910m)、そして水晶岳(北側が縦に数本の雪渓が残って特徴的、2986m)。これらの峰々の向こうに雲ノ平がある。この辺りが北アルプスの最も深いところ。入るにも出るにも時間と体力を要するので、山姥はどれも行ったことがないが、昔山男は昔登ったそうだ。
少し離れて野口五郎岳(2924m)。
黒部五郎岳から離れて三ツ岳(2845m)、烏帽子岳(2627m)から段々低くなるが、針ノ木岳(2821m)まで縦走できるはず。烏帽子はこちら側から見ると針ノ木の小型版のような形をしている。
三ツ岳から烏帽子の稜線の向こうに五色ヶ原が見えている。ここからは薬師岳(2926m)は見えないなあ。
そして、烏帽子と燕岳(2763m)との間には、遠く龍王岳(2872m)が雲に隠れながらも見えている。立山連峰(3015m)はほとんどわからない。
道標と離れて標高2685mの燕山荘から四方に見える山々がレリーフで表された円盤があった。年々根気がなくなって、これで一つ一つの山を確かめるということができなくなってしまった。
燕山荘前のテラスにあるテーブルを1つ確保して、とりあえず宿泊の受付を済ませる。
カップ麺を作って昼食。ちょうどテーブルから合戦尾根がよく見える。どんどん登ってくるが、皆バテ気味。急登で標高の高い所まで一気に登るので、空気が薄いのに体が慣れないのだろう。
そして遠くには浅間山と八ヶ岳。
食後燕山荘へ荷物を置きに入る。早かったので食堂やトイレに近い2階の部屋だった。山小屋で動線が短いのは有り難い。そして膝や股関節に難のある我々にとって下段であることも有り難かった。
部屋は敷き布団2枚分の広さ。3枚の寝袋が用意してあるが、もう我々2人だけと決めつけて荷物を広げている(燕岳から戻って着替えてからの写真です)。
この区間の花

※参考文献
「山と高原地図37 槍ヶ岳・穂高岳」 (2010年 山と渓谷社)
「北アルプス燕岳頂上大パノラマ360°」(燕山荘、山の名前と標高はほぼこの長~い写真を参考にしました)