2006/08/31

第1日 11 1日の終わり

東の信州側は雲がかかっているが、西には04年夏に登った剱岳・立山連峰・薬師岳が頂上部は雲に隠れているが、どっしりとした山腹を見せている。 南の方へ目を移すと黒部湖とそれを取り巻く山々が見える。黒部ダムも見えている。
白馬岳に続く杓子岳と白馬鑓ヶ岳。この3山で白馬三山と呼ばれている。そして鑓の山塊の向こうにちらっと見える双耳峰が鹿島槍ヶ岳。4日目に登る予定の山だ。
白馬鑓ヶ岳と鹿島槍ヶ岳の間には明日目指す唐松岳と3日目に通過する五竜岳がある。先程の解説員に「今日五竜とどこかで1名ずつ滑落死した。お盆中は登山者は少ないのに事故は増える」と聞いて、ズルッと足を滑らせて落ちていく昔山男の姿が目に浮かぶ。「明日は今日よりも雷の確率が高くなる。不帰嶮(かえらずのけん)は危険箇所なのでみんな注意して通過するため滑落事故は起きていないが、落雷で死んだ人はいる」と言われると、岩の上で雷に打たれる昔山男の姿が目に浮かぶ。大丈夫だろうか?
遠くの山には雲がかかっていても、後立山連峰はなんという晴天!しかし、夕食の時間に遅れる訳にもいかないので、そろそろ帰ろう、16時40分。
早く部屋に戻って着替えてから食事に行こう!17時50分。慌てて着替えていると夕食のアナウンスがあった。我々はきわどく呼ばれず、2回目に呼ばれて滑り込みセーフ!
この山小屋はセルフサービスで、自分の好きなものを取ることができる。おかずのお代わりも自由だ。
お皿の向こうから、きんぴらなど和風の総菜・豚のショウガ焼き・トロシルバーという魚の煮付け・春雨の酢の物・ポテトサラダ・青菜の芥子和え。茶碗とおかずの皿間にはデザートも。山小屋の料理では美味しい方だと思う。隣の席の人たちは白馬山荘よりも美味しいと言っていた。部屋に戻ると杓子岳・白馬鑓ヶ岳が夕日で色づいていた。もっと早く着いて、体を休めていたら夕日を見に外に出てみるのだが、今日はその元気が残っていない。個室は6畳に4人分の布団がある。敷き布団は2枚ずつ敷いた。白いのは枕カバー。明日すぐに布団を上げられるように、空いたスペースに2組敷いたらやや狭かった。
有難いのはハンガーが何組か右上の棚にかけてあったこと。汗で湿ったズボンや長袖シャツなどを干すことができた。
お盆の頃は日の出は5時頃と思っていたが、白馬岳は着たアルプスでも北東部にあるためか4時50分と早い。できれば日の出も見たいので、明日は3時50分起床にする。準備が整ったので8時前に消灯。
何時頃だろうか、突然懐中電灯で顔を照らされたようにまぶしくて目が覚めた。東側に窓があったため、半月が煌々と部屋を照らしているのだった。カーテンがなかった。

       黒部湖を見に行く