バスで到着後、猿倉荘のテラスで登山届けを提出。今回は訓練もほとんどできなかったが、結構危険箇所のある山小屋3泊の縦走登山の予定だ。
第1日 猿倉→白馬尻→大雪渓→葱平→お花畑→白馬岳
(村営頂上宿舎泊)
第2日 →杓子岳→白馬鑓ヶ岳→天狗の頭→不帰キレット→不帰嶮→唐松岳
(唐松頂上山荘泊)
第3日 →大黒岳→白岳→五竜岳→口ノ沢のコル→キレット小屋
第4日 →八峰キレット→鹿島槍ヶ岳→爺ヶ岳→扇沢
バスには数名しか乗っていなかったし、猿倉荘の前にもそれほど多くの車が置いてあったわけでもない。何よりも「早出早着」を推奨している日本では、8時近くというのは遅い出発時間だ。それにも関わらず、登山者はあちこちから集まってきた。
水も確保し、7時50分猿倉荘の左側にある登山口より縦走登山が始まった。
しばらくはなだらかな登山道を歩く。白樺の明るい森だった。
すぐにでこぼこの山道から、平坦な林道に出た。しばらく行くと鑓温泉への道との分岐があった、8時8分。
この辺りは木々も高いが、草の背丈もかなりのもので、人よりもずっと高いものもある。下を向いて歩いているとトリアシショウマの白い花穂が見え、上を向くとアマニュウが傘のような花を付けている。すぐにまた普通の登山道になるだろうと思っていたが、いつまでたっても平らな道だった。地面に近いところに小さなクルマバナを見つけた。ヤマアジサイは大山では濃い青で涼しげだが、この辺りのは色が薄いように思う。中でもくっきり青いのを撮ったが、濃く写っていなかった。
大きく左にカーブする道の向こうに白馬岳があっけなく見えた。こんなに晴天だと、山に着く頃にはガスってしまうのではないかと心配なくらいだ。ウバユリがにょっきり顔を出していた。誰が見ても美しいとは見えないらしく、こんな名前が付けられた。そして下の方にはシロバナホタルブクロ。続いて黒い蕾から黄色い花が咲くカンチコウゾリナ。
そうかと思うとセリ科の中でも大きな花を付けるトウキがちょうど写真を撮りやすい高さにあった。よく見ると小さな花の集まりが幾つかあって、それぞれが渦を巻いている。近くのタカネイブキボウフウは同じく大きなセリ科の花だが渦は巻いていない(間違っているかも知れません)。
一箇所道に川が横切っていて、橋が端に付けられている、8時21分。 ヤマブキショウマやタマガワホトトギスも咲いていた。段々と木が低くなってきた。
ピンクの花を咲かせるタニウツギの木のところで道がなくなった。どこまで続くかと思われた林道もここで終わり。この先は狭い登山道のようだ。 すぐに橋があった。正面に見えるはずの白馬岳はガスってしまった、8時45分。オオバミゾホオズキの黄色い花が足下にポツポツ咲いている。オオレイジンソウはこの1本を見かけただけだ。たった1つ残ったサンカヨウの紫の実や、シナノオトギリの小さな花も見逃さない、8時52分。
この区間の花々