2006/08/25

第1日 5 葱平へ

下山してきた人に雪渓をまだ通るのか聞くと、通らないらしいのでアイゼンをはずす。ここが葱平なのか。先は長い、青い空の彼方に見える白馬岳に向かって再び歩き出す、11時15分。下を振り返ると、先程のモレーン?に向かってベンガラの登山道が大雪渓を横断しているのが見えた。雪渓に沿って登っていると左側に杓子岳の岩稜がますます威容をもって迫ってくる。
ガシャ、ガラガラガラー。杓子岳の下の方で岩が崩れたようだ。小石や砂に見える流れがしばらく続く。大雪渓を歩いている人までは届かないのか、誰も逃げようとしない。こんな時にも「ラク!」と叫ぶべきなのか?昔山男はただ眺めているだけだ。
確か「天狗菱」と呼ばれる岩か岩面がこのあたりに見えるらしいのだが、昔山男に聞いても「知らん」と言われるし、他の登山者からも「天狗菱」という言葉は聞かない。

青い空の下、山に登るというのは理想だが、暑い!右側の斜面にはお花畑が広がっている。葱平は平らなところではないの?
しばらく雪渓に沿って登ったが、道は段々右に折れていった。土石流の跡を越えたところに水が流れる岩があった。その水を飲んでいる人もある、11時35分。
我々も岩まで行って飲もうとしたが、岩の面を水が流れているので飲みにくかった。これは地図にある「岩小舎」だろうか。

お花畑をジグザグに登っていると、土砂崩れのような斜面に出た。向こうに道標があるようだ。
下を見たら雪渓にクレバスが大きな口を開いていた。よく見るとベンガラの登山道がある、夏道だ。とすると、今我々が歩いているのは葱平ではなく、葱平までの秋道だったのだ。そう言えば秋道に変わったという情報を読んだなあ。向こうの道標は、秋道と夏道の合流点だった、11時48分。道標から右に折れて登っていくと、大きな岩や水の流れ、木の橋が見えてきた。突然人が大勢見えた、11時52分。お腹がすいた!

この区間の花々