また左に回ったら短い鉄ハシゴがあった。どうということはないハシゴなのに、私は右の岩に足をかけてハシゴに移った時に左膝を打ち付けてしまった、11時58分。 その先は左へ進んで岩峰の裏側を通っていく。やれやれ平たい道になった。日も差してきた、12時。
足場の狭いところにはクサリがつけてある。大天井岳から西岳へ行く途中にこんな感じのところがあったなあ。 だんだん木が増えてきて、土山みたいになってきた。この先はどうなっているのだろう、12時7分。
ぐるりと右に巻くと青空と鋭い峰が見えてきた。赤い←印は右手前の岩場を指している、12時10分。クサリ場の途中でまたガスってきた。上方で人の姿が見え隠れしている。「上からの落石に注意」という札があったりする。いったいどこが北峰の頂上なのだろう。
このクサリを登り切ればやっと頂上かな? 正解!不帰2峰北峰の頂上だった、12時22分。
5年前に唐松岳から不帰嶮へと歩いたのだが、その時見覚えのあるところはなかった。一番記憶に残っているのは、よっこらせと岩から体を浮かせてクサリに掴まって下りたというものだが、どうもこの北峰の頂上から下りる時だったのだと気がついた。不帰嶮と言っても全然たいしたことなかったという風に思っていたが、クサリ場の連続だったのだ。剱はまだ見えているが、積乱雲がわいてきたのではないか。
この時点で12時半頃というのは雷タイムに早いのか遅いのか?これから先どれくらい時間がかかるのかまったくわからないので、早めに出発しよう。
この区間の花々