2006/09/09

第2日 9 不帰キレットへ

ここでちょっと一休み。不帰嶮1峰がほぼ目の高さといったところか。下を見たらジグザグの道と、その道を登ってくる人が見えた。この人たちはすれ違う時に質問してきた「これから先にもクサリ場はありますか?」「ありますよ」たくさん 道は白いガレ場の幅いっぱいに九十九折れになっているため、なかなか高度が下がらない。浮き石を踏まないように足元を見て一歩一歩慎重に!左手に見える赤いのが登山道のはずだが、先を行く人は道より下まで行っているように見える。下から回り込むのだろうか、10時13分。剱立山に雲がかかってきた。ここに来てやっと向こうの山を見る余裕ができた、10時20分。 これで天狗の大下りが終わりだ。白いガレの道は向こうの岩の手前で終わっている。
岩の横を通り、不帰キレットへ。向こうに見えるのは不帰嶮1峰、続いて2峰の北峰と南峰で吊尾根になっている。そして不帰キレットに到着、10時26分。大キレットを眺めたり、縦走したりした者にとって、これがキレットかと思うようなところだ。西岳から槍ヶ岳に向かう東鎌尾根の水俣乗越(みずまたのっこし)に似ている。
これから先休憩できる場所はないだろう。ここで休憩して非常食を食べよう。
あれが天狗の大下りだ(不帰嶮2峰の途中より撮影) 、約1時間かけて下りてきた。「大下り」とはよく言ったものだ。垂直に近く見える。これは登るのもまたしんどい。朝から我々の先を行く人は、もう不帰嶮1峰を登っている。