すぐそこに見えた八方池山荘までは急な下り坂で意外と距離があったが、これにて今年の夏山歩きは終了、11時25分。地図で2時間10分の道のりを2倍かけて下りてきたので高山植物も2倍楽しめたわけだ。
扇沢までの縦走はできなかったが、無事がなによりである。今回行くことのできなかったところには、いつの日にかまた挑戦すれば良いのだから。
山荘前の売店で、今回見ることのできなかった八方尾根から見た不帰キレットや不帰嶮の絵葉書がないか探したが見つからなかった。 ここはもう八方尾根スキー場のゲレンデである。通年営業のリフトやゴンドラで下界へ下りる。どんどんリフトが来るので待ち時間がなくてよい。
まずはグラートクワッドに乗る。リュックがやや邪魔だが背負ったまま乗ってしまった。
このクワッドはゆっくりと平たいところを動いていく。足元にはたくさんの花が咲いていて、登ってくる人たちはここの花を見ただけで飽きて、八方尾根を歩いても高山植物を珍しがらないのではないかと思うほどだった。
やがて斜面が変わった。右側にリュックを放り投げて下へ転がし、自分は草の上を滑り下りるおっちゃんたちを見た。いろんな下り方があるもんです。グラートクワッドが終わるとアルペンクワッドまでしばらく左の方に歩いていく。その間に小さな湿原があった。
アルペンクワッドに乗っていると下界がよく見えてきた。山は曇り、町は晴れか、11時43分。
ふと右を見るとHAKUBA47スキー場が見える。八方展望ペアリフトの手前の道を大きなリュックを背負った人たちが走り下りていく。あれは雪渓のすぐ下で我々を追い越していった杵築高校山岳部やないか。元気やなあ!
ぐずぐず歩いてきた我々の方が下山は早くなってしまった。アルペンクワッドの次はゴンドラリフトアダムに乗る。彼らはゴンドラに乗るのだろうか?歩いて下りると思うよ。その後は寝台車?ひょっとして飛行機?11時51分
文明の利器は便利である。時間の節約になる上に、疲れた上にまた山を下りるというのは怪我のもとなので、最後に怪我をすることもなく下りて来られた、12時2分。
ここにも大きなリュックを背負った登山者がいるのかと思ったが、パラグライダーのようだ。バスは1時間以上先でないと来ないのでタクシーで白馬駅へ、12時10分。駅まで近かった。杵築高校山岳部のみんなは駅まで歩くのだろうか?歩くがなと昔山男。タクシーのおかげで信濃大町方面の列車とも連絡がよかった。2両の列車に下山者がどっと乗り込む。他の乗客は臭いのを我慢していることだろう。信濃大町駅に着くと扇沢行きのバスが待っていた。
立山黒部アルペンルートの東の出発点 扇沢駅でバスを降りる、13時52分。前泊して車を置かせてもらっている扇沢ロッジに向かう。
10分ほどで車に戻り、着替えを持って扇沢ロッジへ。お風呂を使わせてもらう。山から下りて一番にしたいことは大きなお風呂に入ること。
その後豊科ICに向かう途中でどんどん暗くなり、夕立に。目の前で稲光がピッピッと走っては雷鳴が轟く。山の上はどうなっているのだろう。やっぱり雷雨やで、止めて正解!と納得しつつ進んでいる内に段々スピードが落ちてきた。そしてお盆休みの行楽客と共に渋滞の列へ。
この区間の花々