下山キャンプ場に隣接の駐車場に車を置く。昨年までは管理員がいて料金の徴収をしていたが、今回は誰もいなかった。9時半にすぐ近くの夏山登山口となっている石段を登り始める。かつては両側に会社などの保養施設が並んでいたが、朽ち果てたり空き地になったりしている。途中に登山届けのポストがある。ここは珍しく下山届けも受け付けているのだが、何故か今回は下山届けの用紙しかなかった。さて、昔山男は夏山登山後も多忙で休日はほぼ寝たきり中高年状態だったが、やっと山歩きをしようかという気になったのだ。
大山は夏山登山に向けての訓練に登る山だった。2時間前後で登ることが我々の基準だった。1時間50分で登ったこともあった。しかし、今回昔山男は自分の体調を考えて3時間を目標にすると言った。3時間というのは、私が山姥になるずっと以前、本気で山歩きをしようという気になって大山に来たのだが、後半バテてバテてヒイヒイ言いながら登った時のタイムである。
登り初めは緩斜面で、丸太と砂利を使って崩壊を防ごうというかなりの工夫が見られる登山道を登っていく。このあたりは昔山男が好きなブナが多い。
大山は活火山なのか死火山なのか、昔の言い方では休火山になっている、ということは活火山か。ともかくもともと柔らかい地質の上に風化と人災でどんどんと崩れている山である。登山道のあるのは痩せ尾根なので、大木であっても台風などで根元からひっくり返り、枯れていく。
この木も数年前から根元が半分宙に浮く状態になっているが、今年もなんとか倒れずに葉を付けていた。 後方を下りる人との比較で根がどの程度浮いているかが分かる。 大山は合目の標識と標高のそれが設置されている親切な山である。合目の間に標高の標識がある。標高1100mは3合目を過ぎてからある。
ブナの大木には立ち枯れているものもある。上の方に枝があるかないかを探しながら登っていると、いつの間にか空が青くなっていた。
この木も根が浮いている。枝には紅葉した葉が付いているが、下で見た木のように倒れずに済むだろうか。
ゆっくりゆっくり歩を進め、やがて4合目についた。紅葉の盛りまでには間があるが、柔らかく色づいていて、この日も登山客が多かった。
また大木の根があった。登山道はその根を巻いて取り付けてある。
5合目の少し手前で、向こうの三鈷峰が見えた。
この区間の花と紅葉