




この辺りになると斜面に植物は全く生えていない。『山が楽しくなる地形と地学』は、仙水小屋の上で突然、岩ばかりの世界になります。標高2200mくらいなのにもう高山帯の風景なのは、駒津峰の南斜面2400mぐらいから続いている岩塊流の末端だからです。岩塊は直径が1m以上もあり、岩角は鋭く、手が切れるぐらいですが、岩はすでにコケむしてもう動いていません。そのためこの岩塊流は、化石周氷河地形ということになります。そして動きをとめているのに植生がないのは、常に強い風が吹いているためです。岩塊流は仙水峠の直前まで続いているという。
歩いている時は風はあまり感じなかったが、登山道の上の斜面には木がなく、下側には低い木が生えて、くっきりと分かれている。

栗沢山の北斜面も岩塊流になっている。


仙水峠はもっと広かったように思うなあ
木が育ったのかも
やたら標識があるせいかも。


この区間の花
※参考文献
「山と高原地図41 北岳・甲斐駒 南アルプス」(2008年 昭文社)
「山が楽しくなる地形と地学」(広島三朗 1991年 山と渓谷社)