段々と周囲にわいてくる雲や、前方の峰を隠すガスが雷の心配を増幅させる。不帰1峰は上から見えたように、クサリを使って上り下りする山ではなく、歩く山だ。急登に見えるが、ナイフエッジ状なので当たり前だが稜線には出ないので、見た目よりは下を通っていくので楽だ、10時57分。
すぐになだらかな稜線歩きとなった。ガスってきて先が見えない、11時5分。
ここが不帰1峰の頂上。小さな札があるのでわかる。向こうに見え隠れしているのが不帰2峰の北峰、11時15分。
これが来し方。天狗の大下りはもとより天狗の頭のほぼ全体がガスで隠れてしまった。1峰は比較的なだらかな登りだった。
剱立山はなんとか雲の下から姿を現している。向こうの雲よりこちらのガスの方が心配だ。
登ったら下る。下りは傾斜がきつい、慎重に足を運ぼう、11時19分。
下りの途中から2峰最後のクサリ場(こちらから見ると最初)で2人がなにやらにぎやかにしゃべりながら下りているのが見えたが、乗越に着いたらその人たちも休憩していた、11時33分。「ジャンダルムじゃ大キレットじゃ言うが、あんなのは距離があってクサリ場があるが、ここはクサリ場の連続でこたえるわ」などと言っている。そうかなあ。今回は朝からたくさんの人たちと行き交った。そして向こうから来る人はよく「まだクサリ場はありますか?」と尋ねるのだった。この人たちも同じ質問をしてきた。
5年前はこの辺りで化粧をしているお婆さんがいたのと、1人すれ違ったくらいで、ほとんど人気がなかったのに。
越えてきた不帰1峰(不帰2峰北峰より撮影)